何回かブログで触れていますが、今年3月末で退職しました。
今の生活を考えてみると、
退職していなかったらできなかったことができるようになりました。
かつての仕事というのは、自分の体力、考え方や価値観では、
娘2歳+妊婦の自分で続けられる仕事ではなかったと思います。
辞めてみて、”やっぱり辞めてよかった!”と思うことは、これまで幾度もありましたが、
”もしかしたら仕事続けられていたかもな~”、”辞めるまでもなかったかもな~”。と思うことは1回もなかったです。
なので、自分の人生設計における判断として、
いいときに辞めることができたなあ。と思っています。
自分の退職について、「もったいない」と言われることがあります(事情をよく知らない方に、です。そして、ごく、たまーに、です)。
そのたびに、「かちん」と来ている自分を発見しました。
なんでカチンとくるのかなと思うと、
自分なりに熟考したうえで出した結論が、軽視されたように感じるからだと思います。
そして、さらにいうと、”もったいない”という指摘、自分でもちょっとそう思っている節もあるからなんでしょう。
カチンというかグサリというか、触れられたくないからそう思うんですよね。
実際、私が以前と同じ給与を得ることや、同じ立場に上がることはそうそうありえないだろうなと思っています。その意味では、確かに”もったいない”のかも。
でも他者から「もったいない」といわれると、
あなたはくだらない理由で退職した。自分なら辞めない。もっと頑張れたはずだ。
と言われているような気がするんだな、とわかりました。
軽く自己否定を受けているような気分になっているんだなと。
おそらく、「もったいない」とおっしゃっている方はそんなつもりはない、と思うのですが…。
これに似た感覚がどこかにあったなと思い出すと、
第1子妊娠前によく聞かれた、
「子どもはまだ?」がたぶん一番近いです。
結婚したんだから、子どもを作るべきなのに。もうそろそろいい年なのに。
そんなニュアンスを言葉の裏に感じ取りました。
こちらも、おっしゃる方は”そんな意図はない”と言うと思うのですけれど。
「子どもは?」と聞かれたときのベストの返答が難しいように、
「退職してもったいない」といわれたときのベストの返答も、
私には思いつかないのですよね。
別に説明を求められているわけでもないし、ウフフと笑って濁していいればいいのかなー。
この数日間考えてみて、
かるーく、
「いや、それが。実は、とんでもないブラックな職場で!命からがら辞めたんですよ!」
とかなんとかあることないこと、冗談めかして言えた方が、その場のコミュニケーションとしては収まるのかもしれません。
でも、そうじゃなくて、
「体調を崩したこともあったので、退職は、自分なりに考えて、いろんな方に相談したりしたうえで、一番いいと思える判断だったんです。辞めたけど、前の仕事を生かして、これからしたいことも見つかりつつあるので、良かったなと思っています。」
というあたりが、自分の気持ちにうそでもなく、誠実な答え方かしら、と思いますが、どうなのか。
なんだか必死な気もしますが…。
まだもやもやしている感はありますが、
でも一つだけ決めたことがあって、
誰かがどんなに、自分にとって”もったいない”と思えることをしたとしても、
そのことを口に出すのはやめようということです。
おとなはいろんな理由があるんだし、大きな決断であればあるほど、やむにやまれぬ事情があってそうしているはず。
その人のことを尊重したい気持ちがあるなら、その人の背景や、かつての決断もひっくるめて尊重したいなと思いました。
あと、自分なりの成長というか、変化をみようとするなら、
”もったいない”と言われてカチンとは来ても、
もうこの人と付き合うのはやめよう!とまでは思わないなということです。
(昔だったら思ってました…!)
言われて心地よくはないし、良くも悪くもストレートで素直な、そういう人なんだなと思うし、積極的に近づこうとは思わないけれど、
何だかんだいろいろ考えることが好きな自分としては、
考える種をくれてありがとうと思います。