あまりにも好きすぎて、ローリングストックできないものがあります。
それはこれ。
なぜ、ローリングストックできないか。
なぜなら、買ってきたその日が、食べる日だから。
保管なんてできやしない、
食べたい、と思った日に、いそいそと買ってきて、夜まで引き出しの中に入れておいて。そして夜、おもむろに食べます。
待ち時間は3分だけど、気持ち長めに待つのが好きです。
もともとゆるゆる感のある麺が、さらにたっぷりゆったりした感じになるからです。
食べると、ほっとします。
美味しすぎやしないですか。
bigサイズのほうがもちろん、食べ応えがある。
でも、ちょっと物足りない、通常サイズのほうがわびさびがある気がして。
湯気の中で、最初にちょっと箸でつまむ海老と卵と肉塊。
最初は勢いよく食べたいので、ずるずるっとたっぷりの麺。麺。
麺3口目ばかりで、早くも後半戦。
もう少しスピードを落として、麺をつまむ量を減らす。
ちまちまと味わう。
塩分を気にして、スープを飲むのは、少しだけ。
海老と卵と肉塊を拾い上げて。底のほうからまた麺。
「あ、もう終わってしまう。」と思うけど、
「もう終わってしまう」の寂しさが好きだから、普通のサイズにしておきます。
線香花火のようなあっけなさ。
でも充実した序破急、完璧な起承転結がそこにはあります。
シーフードにはまったこともあるけど、
夫がカレー味を食べてたらもらうけど、
チリが売ってたらチリも買うことがあるけど。
でもやっぱり、しょうゆベースのこの味にはかなわないんです。
好きすぎるがゆえに、我が家の食材置き場に滞在する時間が短い、カップヌードルの話でした。
ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。 ハロー カップヌードルの海老たち。(穂村弘)