明日も暮らす。

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シンプルで暮らしやすい生活を目指しています。オンライン英会話(英検1級)と空手(黒帯)が趣味。大学院博士課程修了(人文科学)。2児の母。

「友達」や「夫婦」のあり方を、もう一度考えてみる。

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おはようございます。

梅つま子です。

 

今日は、図書館で借りて読んだ本のご紹介です。

 

吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる

吉本ばなな 朝日新聞出版 2018年09月05日
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by ヨメレバ

定期的に読んでいる、吉本ばななさんの本でした。

 

10代から60代までの方の悩みが載っていて、学校での友だちづきあいから、定年後のボランティアでの友だちづきあいまで…!

私は、特に最近の自分に関係のある、「ママ友」関連のところを中心に読みました。

 

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今回は、付箋控えめ

 

ママ友の輪の中に入れない、という悩み

ママ友の輪の中にうまく入っていけません。保育園や幼稚園のママたちとはどのように接したらいいでしょうか?

ばななさんは、どのようにおつきあいされていましたか?(30代)

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.48)

という質問がありました。

今でこそ、おかず会とかウクレレサークルとかやっていて、ママ友の輪の中に入れない、という悩みは過去のものになったかのような私。

 

しかし…2年前の今頃はこんなことを考えていました。

私の中には、
”一人目のお子さんを育てているお母さんに話しかけづらい問題”もあることに、
先日気がつきました。

この間、ベビーマッサージのイベントに行ってきたんです。
この日、娘は夫とお出かけ。私と息子の二人で、ベビーマッサージに来ていました。
当然、同じような月齢の子たちがいっぱい。

話しかけたかったんです。
息子の同じ学年のお友達も作ってあげたいなとずっと思っていて。

でも話しかけられませんでしたー!
なんか妙に遠慮してしまいました。
初めてのお子さんを育てるママさんは、やっぱり初めてのお子さんを育てるママさん同士、仲良くやりたいかなと。

ちょっとだけ肩身の狭い3歳児母。”イベント最年長問題”と、”一人目のお子さんを育てているお母さんに話しかけづらい問題”。 - 明日も暮らす。 

第一子か第二子かなんて、別に気にするようなことでもなさそうなんですが。

でも、いざとなると、第一子を産んだばかりと思しき、きらきらしているママさんたちに、あまり話しかけられない二児の母の私がおりました。汗

幼稚園のママグループを見てると、上の子いるグループ、下の子いるグループでまとまりやすい傾向も確かにあるような?!

もうすでに仲良しの方となら、いくらでも積極的に話せるのですが…。

 

で、ばななさんの回答はこうでした。

(約4ページある回答の中で、自分に響いた箇所を引用しています。より詳しくは本書をご参照くださいませ。太字強調は梅つま子によるものです。)

子どもが高校生ならともかく、幼稚園や小学校の友だち関係って、一生のつきあいになる可能性がとても低いですよね。

ママ友ということに意識を向けないで「これは今だけなんだろうな」と思いながら「○○さんとは、子どもが仲がいいときにはよく会っていたな」と、いずれ思うくらいの距離感でいいのでは。

お母さん同士の関係は、割とさらっと捉えて接していくのが一番いいです。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.50)

娘の幼稚園の同級生のママさんである、私のママ友は、これからもお互い同じ地域にずっと住むだろうし、とても気が合うし尊敬できる人。

関係の濃淡こそあっても、今後、ずっと何らかの形で付き合っていく友だちだろうなと思っているので、大事に付き合っていきたいという思いがあります。

頭の片方では、関係を「子どもの友達の一人」とさらっと考えておくほうが重くならなくていいな…と、この文章を読んで思いました。

つま子

一生モノの友達になるかどうかは時間がたったあとに決まることで、最初に「一生契約」しているわけではないのだし

仲良くなれたら仲良くなれたで嬉しいことだけど、別にいなくてはならないものでもない。

そこを忘れないようにしないと、必死になりすぎてしまいそう。

「友だちナシでいこう」と、「友達ナシでもいい」には、大きな違いがあります。

この二つの差は、実はとても大きい。

「ナシならナシでも!」というリラックスした雰囲気は周りにちゃんと伝わる。

あの人はいつも忙しそうで集まりにあまり顔を出さないけれどきっと悪い人じゃない、という感じには伝わります。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.51)

「ナシでもいい」のスタンスは、下の子関係のママ友づきあいに際して気持ちを軽くしくれそうな言葉でした。

つま子

というのは、まだ、息子つながりのママ友がおりません

息子の関係の友達を作りたいな、とは、まだ彼が0歳児のころから思っていたころなんですけどね…。

もう2年も棚上げしたままです…!

ぜひお友達がほしい、という気持ちは変わっていないけど、「ナシならナシでも」と肩の力を抜いていけるようにしたいところです。

 

パートナーと親友のような関係でいたい、という希望

そして、心に残ったもうひとつの質問と回答がこちら。

会社員の男性と30代で結婚をし、子どもにも恵まれ平凡ではありますが幸せな家庭を築くことができました。

私の両親は、私が独り立ちをした時期に熟年離婚をしています。

私は自分の子どもが独立しても、仲のいい夫婦でいたいです。

そのために夫とは、親友のような関係で結ばれている必要があると思っています。

結婚相手と親友のような仲でいるためにできる努力はありますか?

ばななさんは、パートナーの方とは親友のような関係ですか?(30代女性)

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.139)

 熟年離婚、ということばに、ピクッと(ゾクッと?)きました!

ばななさんの回答がこちら(これも抜粋なので、気になった方は本書ご参照ください)。

私の周りには、子どもが独立したあと熟年離婚をされた方も多くいますが、離婚というよりももっとソフトな形を取った夫婦はもっと多いです。

席は抜かずに近所に家を借りて片方がそこに住む。そしてご飯の時間に時々あって、たべ終わったらそれぞれの家に戻っていく。

これもまた関係を長持ちさせる秘訣ではないでしょうか。

家庭内別居したり近所に住んだり、そういう夫婦の形でもいいと思います。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.143)

ご近所別居…!

へー、というか、おおー!というか。頭の片隅に入れておきます。(笑)

 

そういえば最近母に借りた本で、こんなご夫婦の話がありました。

素敵に暮らしているご夫婦なんだけど、定年退職された旦那さんが、「自分は人生の中でまだ一人暮らしをしたことがない、一人暮らしをしたい」、と望まれたそうで、1年だったか2年間だったかの一人暮らしをされたというのです(本の名前も著者のお名前も思い出せない…母に確認せねば…)。

親友のようなカップルでも、ずっと一緒に暮らさなければならないというわけではないんだなあと。

ひとが生きていく形は、私が思っているよりも、もっともっと柔軟でいいのかもしれない。

私も子どもたちが巣立ったら留学しようかな。

 

この文章も励まされました。

お互いのペースを合わせて暮らすことを、またほかの誰かと最初からやるなんて考えただけでぞっとする。

やっとここまで積み上げてきたのに!って。

それもお互いに離婚したくないと思う要因のひとつです。

こういう気持ちになるまでがんばるのも大切なことですね。

(中略)

努力をし合っていければ、どんな形になっていくかはわかりませんが、子どもが独立して夫婦だけになったとき、何かが実を結んでいる。

どんな形で実を結ぶかはそのときにならないとわからない。

私たち夫婦ですと、顔色を見たらお互い調子がわかるとか、そういうことができるようになりました。これも暮らしてきた年月が築いたものの一つです。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.144-145)

「 やっとここまで積み上げてきたのに」。思う思う。笑

私のこれまでの生活なんて、客観的に見たらそんなに波乱万丈なものでもなく、平凡のうちではあると思うけど、それだって、自分からしたら、血と汗と涙があった日々だったよなあ。

ちょっと、これをおいそれと簡単にリセットにはしたくないわけです。

 

何が実を結ぶのか…ちょっと怖い気持ちもありつつ、ちゃんと実を結べるような日々を積み重ねていきたいなあと思うのでした。

言い方が悪いかもしれませんが、結婚とは利害というもので結ばれているからこそ、固い絆なんです。

「この人が死んだら自分は路頭に迷う」とか、「二人だからこそここに住めるんだ」とか、同じ利害の立場からより多くのことを見られるという関係。

そういう意味では夫婦も親友の一つの形と言っても間違いではないように思います。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.140) 

私は、「この人ってホントしかたないな」と思っても一緒にいられる関係が家族だと思っています。

なんで「しかたない人だな」と思っても一緒にいられるんだろう、と、その辺は突き詰めて考えていなかったのですが、ばななさんの答えが、「利害で結ばれているから」。

これは納得です。

愛情はもちろんそうだけど、利害で結ばれていることを忘れずに心に留め置いたほうがしっかり結ばれそうな気がします。

そこをちゃんと理解していると、ちゃんと感謝の気持ちが出てくるから。

つま子

自分の「今」と、「どこに行きたいのか」を確認させてくれる本でした

今回読んだ本について

吉本ばなな 朝日新聞出版 2018年09月05日
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今回紹介した部分のほかにも、心に残る言葉がたくさんありました。

「厳格な親のもとで育った友人はいつも自己否定的ですが、自信を与えることは、可能でしょうか」という問いに対しては、このように。

励ましたときのリアクションにあまり手ごたえがなくても、言葉は本人の心のなかでちゃんと生きているから反論されても気にしないこと。

それくらいの姿勢と距離感でいてあげてください。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.112)

 「30代の親友がガンになり闘病中です。親友としてどのように接したらいいでしょうか」という悩みに対しては、こんな文章が。

もし私が入院していたら、あまりたくさんの人にお見舞いに来てほしくないなと思う。

病気になっている自分を友だちに見せたくないという訳じゃなくて、読みたい本をひたすら読んで自分の時間をじっくり過ごして、傷ついた動物のようにじっとしていたいからです。

(『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』p.122)

突き放すことも甘やかすこともない、人生相談のような一冊。

新しい季節、新生活始まったばかりの、4月の読書にぴったりでした。

 

▼吉本ばななさんの本、これも読みました▼

www.tsumako.com

 

今日もいい一日になりますように!

 

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