おはようございます。
梅つま子です。
英語学習を始める前から、この教材の名前は聞いたことがありつつ、
その実態を知らず、ずっとずっと気になっていたのです。
その名も…1000時間ヒアリングマラソン!
英語学習者のはしくれ・梅つま子、
このたびヒアリングマラソンの教材を、1か月分お試しするという、
とてもありがたい機会をいただくことができました!
ずっと気になっていた教材を実際に手にして、
なぜ「ヒアリングマラソン」がこんなに有名な教材なのかが、わかった気がします。
なぜ「1000時間」、「マラソン」なのか?
講座の名前は、「1000時間ヒアリングマラソン」。
扱っている内容は、モノローグ、会話、ノンネイティブも交えたフリートーク、ニュース、朗読、映画、などなど、バラエティ豊かです。
それにしても、「1000時間」の根拠が気になります。
以下、引用します(太字強調は、梅つま子によるものです)。
英語を身体にしみこませる習慣作りのために
「英語って、一朝一夕に、ラクラク身に付くものじゃない」と気が付いている、「前よりできるようになった」と実感できるときこそ、学びが楽しいと感じる、そんな"大人の学習者"のために、アルクが日夜考え続けた、「本気の学習者の努力に応える、成果の見える学習」をお届けします。
英語を母語としない日本人が、英語独特の音やリズム、スピード を身体にしみこませ、日本語を介さずに理解できるようになるには、一定期間、集中して生の英語を聞くことが大切。
その目安となる時間は、当講座の発足以来、35年以上にわたって寄せられた多くの学習者および識者の所見から、アルクでは1年で1000時間と考えています。英語でのコミュニケーションは、社交、教養、ビジネスなど、さまざまなジャンルに及びます。本講座は、日本人があらゆるシーンで、瞬時に英語を理解して、相手とスムーズなやり取りができるようになる英語リスニング力を養成します。
外国語を習得するためには、一定期間、ある程度の「量」をこなし、「圧力」をかけて習慣的に学習することが必要です。今まで、スポーツや楽器の習得に本気で取り組んだことがある方は、よくご存じでしょう。「うまい」というレベルに達するまでには、時間も労力もかかるということを。
音との十分な接触があれば、誰だって英語は身に付きます。英語はツールでも、あなたの人生を豊かにし、不可能を可能にする、魔法のツールなのです。
ぜひ、この「1000時間ヒアリングマラソン」で、高い英語力と、生まれ変わった自分を手に入れてください。
ということで、
この教材が「1000時間」と銘打たれているのは、
成果が見える(日本語を介さずに英語を理解できるようになる)ための目安の時間が、1000時間
と考えられているからなのだ、ということがわかりました。
去年1年間、オンライン英会話でさんざん英語を使ってきた経験や、
20代のころの留学経験を思い出しても、
「量が必要」「時間も労力もかかる」ということには、実感しかありません。
時間と労力をかけて、それでもまだまだ言いたいことも言えず、日々、悔しい思いを重ねるわけです…。
もちろん、やってれば上達は実感することもあるけれど、その何倍もがっかりしたり、くじけそうになったりします。
「英語がペラペラ!」「ネイティブみたいな発音!」とか聞くと、華やかな感じがしますが、語学って、基本的に、地味な作業の繰り返しです。
話はそれますが、
昔、「本当に泳げる人は、”何メートル泳げる”という言い方をしない」と知り、衝撃を受けました。
それと似たようなもので、本気に英語を学ぼうとしている人や、力を維持しようとしている人は、かなりしっかりと、英語の環境に身を置いているような気がします。
だからあえて「何時間勉強している」という言い方をしない人も多いと感じています。
耳が開いていればポッドキャストを聴いたり、
手が空いていれば単語帳をめくったり。
あえて「今が勉強時間」と区切らずにいるように思います。
1000時間の時間配分は、1日3時間がお勧めだそうです。
少しペースを落として1日1.5~2時間にして、2年かけることもできる。
もちろん、「1000時間やったから、必ずTOEICで*点取れる」という話ではないでしょう。
1000時間は、文字通りの1000時間でもあろうし、区切りのない、たくさんの時間をさしての1000時間でもあるのかも。
「英語環境に身を置く」ことを可能にするための教材だと思いました。
日本語ですらまだまだ知らない漢字も言葉もたくさんあることを考えれば、
外国語として学び始めた英語学習に終わりがないのは自明です。
ですから、ペースはどうあれ、英語学習を続けることを選ぶ限り、
常に走り続けるマラソンです。
マラソンが成立するかどうかは、いい教材に出会えるか次第のところがあって、
いい教材があれば、むしろずっと走り続けたい、楽しいマラソンにすることも可能だと思います。
いい教材にめぐりあうのはなかなか難しい
私はこの1年間、英語学習、特に「話す・聴く」の分野に興味をもって、
いろいろ見てきました。
そして、
「できれば時代に合ったトピックの英語を、
大量に聴きたい。
しかも、話されていることを、一言一句知りたい」
と思うに至ったのですが、そんな教材に出会うのは、なかなか難しいと思いました。
NHK worldは、テキストはついているものの、アナウンサーはそれと全く同じに話しているわけではないし、
ラジオ講座は、質はとても高いですが、量の面で、少し物足りません。
ポッドキャストは量は満足ですが、スクリプトがないので基本的に聞き流しになります。
聞き取れなければ調べることも出来ないので、わからない単語はわからないままです。
youtubeは字幕をつけることが出来ますが、間違っていることもあるし、
早すぎてついていけず、後で調べようとして結局忘れてしまう…ということもあります。
結論として、私が大学生だった20年前に比べて、
英語教材の量、質、範囲も格段に増え、高まり、広がっているけれど、
自分のレベルに合ったものを探し出すのはとても難しいし、
スクリプトを入手できないことがほとんどなんです。
かゆいところに手が届く教材は、実はとても少ない!
その点、ヒアリングマラソンはテキストにすべて書かれているので、ものすごくラクです。なんて言ったのかがすぐ確認できる安心感よ。
あちこちいろんなサイトやいろんな本を見る必要がなく、
質のいい、自分のレベルに合った教材を探す手間に時間をかける必要がないのは、
とてもいいです。
「ただひたすら、これを勉強していれば間違いなく英語の力がアップする!」と思わせてくれる教材って、なかなかないです。
テキストの中身
では、マンスリーテキストの中身をご紹介しましょう。
(「マンスリー」の名のとおり、受講すると、毎月郵便で送られてくるそうです)
目次はこちら。
2色刷りです。
このなかで、特に、私が「これはすごく好み…!」と思ったコーナーは3つあります。
1.気になる話題でトーク!
今回は、「オンライン化による生活への影響」というトピックでした。
3人の話者が登場します。
私は普段、オンライン英会話をしていますが、
当然、話す人は私か先生しかいないので、
「3人以上のトーク」を聞くのは新鮮です。
オンライン、という言葉が身近になりまくった現在、
使えそうな表現がたくさんありました。
There are people who like online activities and who don't like activities.
オンライン活動が好きな人と、そういう活動が好きじゃない人がいるよね。
I do enjoy music so much that I don't really mind if they do an online concert.
音楽がとても好きだから、オンラインコンサートだとしてもそんなに気にしないよ。
会話の中で、whoやthatを自然に使って、
長い文章を即座に作る作業は、私も毎日取り組んでいますが、
頭がこんがらがりそうになります。
でも重点的に取り組んでいきたいので、
上のような文章はとても参考になります。
2.ニュースの斬り方
ニュースの聞き取りのコーナーでは、
香港のデモ活動、イギリスのEU脱退などのニュースが取り上げられていました。
重要語はまとめて取り上げられていて、後からしっかり確認できるのもありがたい工夫です。
ニュースは、私、お恥ずかしながら、とっつきにくい分野で、
基礎となる知識がなさ過ぎる(重ね重ね、大人として恥ずかしい)のです。
これを、英語教材として勉強できるのはありがたいです。
3.ビジネストークの泉
ロッシェル・カップさんという経営コンサルタントの書いた文章です。
このコーナーは、2021年4月号から開始の新コーナーなのだそうです。
まとまった内容で、読み物としても面白いし、
自分の意見を表明しなければいけない機会(英検の2次試験とか)にも、ヒントになりそう。
4月号は、「就職市場で価値を高める」というテーマ。
私が特に、いいなと思ったのは次の箇所です。
Perceptive managers realize that having happy workers translates to having happy consumers.
洞察力のある管理職は理解しています、働き手の幸福が顧客の幸福につながるのだと。
Skills such as decision-making, empathy, compassion, delegation and flexibility are all used in both parenting and on the job.
意思決定、共感、思いやり、任せること、柔軟性といったスキルはすべて、子育てと仕事の両方で活用できます。
丸ごとオリジナルの文面を考えるのは、日本語でもそうだけど、
とてもハードルが高いんですよね。
だけど、ここに書いてあることを足がかりにして、
自分の意見を組み立てて、自分の会話にも取り入れて使っていったら、中身のあることがいえるようになるのは早そうです。
対象レベル
ヒアリングマラソンの対象としているレベルはかなり広く、
英検でいうと2級から1級、
TOEICでいうと550~990だそうです。
私の英語レベルは、約20年前にTOEIC865点、英検1級を取得しています。
いわゆる中~上級のレベルにあたるかと思いますが、
私から見て、ヒアリングマラソンは簡単すぎるということはなく、
また難しすぎるということもありませんでした。
この教材には、知っている表現ももちろん使われているけれど、知らない単語もたまに出てくる。
広いレベルの学習者にとって、学ぶところの多い教材だと感じました。
英語学習歴が浅く、文法や語彙に不足があれば、
内容を把握するのに時間はかかるでしょうが、
じっくり取り組む価値のある質の高い教材だと感じました。
日本の高校生(といってもレベルはいろいろでしょうが)くらいの英語力から使えそうです。
全体的な英語力の底上げとして使える教材だと感じています。
終わりに
気になっていた教材をじっくり見ることができてとてもよかったし、
評判なのも納得の充実した教材でした。
ヒアリング、と名前がついているとおり、
基本的には聴解に使える教材であることはもちろん、
作文や会話にも転用できそう。
今回は紹介しきれませんでしたが、発音に特化したコーナーもありました。
内容の濃い教材なので、何回も繰り返して使うことで、力になりそうです。
私のようにオンライン英会話を使っている人は、
オンライン英会話と併用して、
「ヒアリングマラソンで勉強した表現をオンライン英会話で実際に使ってみる」というようにしたら、さらにパワーアップしそうです。
英会話学習という巨大な海のような趣味を見出した人にとっては、
ヒアリングマラソンは、非常に魅力的な教材のひとつだと思いました。
質のいい教材を使って、どんどん英語力を伸ばしていきたいです!
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今日もいい一日になりますように!