おはようございます。
梅つま子です。
オンライン英会話「ネイティブキャンプ」で、
小説『アルケミスト』を読んでおりました。
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1回25分の授業を約1ヶ月ほど続けて、読了しました!
感無量!
先生が本を持っていて、一緒に読んでくれることが大前提ですが、
波長の合う先生が見つかって、スムーズに読むことができました。
予習およびレッスン、復習は以下のようにしました。
1.日本語で読む
日本語を数ページ読む。読みながら、気になった箇所や気にいった箇所にアンダーラインを引く
2.対応する箇所を英語で読む
上記1で読んだ部分に対応する英語を音読で読みながら、気になった箇所や気にいった箇所にアンダーラインを引く
<↑ここまでが予習>
<↓ここからレッスン中>
3.音読開始
レッスン中に、先生と段落ごとに交代しながら音読。意味が取れなかった単語、発音がわからなかった単語はアンダーラインを引いておく
4.音読ストップ
区切りがいいところや時間が来たら音読をストップ
5.ディスカッション
そこまでで気になった箇所(2.でアンダーラインを引いたところ)についてディスカッション
「What are your thoughts on this section?」(ここまでどう思った?)とか
「Do you relate it to your experience?」(自分にひきつけられる?)とか
<↑ここまでレッスン中>
<↓ここから復習>
6.復習
わからなかった単語(3.でアンダーラインを引いたところ)をチェック。
まるで高校生のよう!
先生とのディスカッションも面白くて、
「ここでなんで彼はこういうことを言ったんだろう…」とか、
「主人公、前のときはこうだったけど、今回はこうしたんだね」とか、
国語の授業さながらに、お話しするのも楽しかった。
そう、英語の授業というよりは国語の授業みたいでした。
学校を卒業してなおこういうことを自分からやりたいとは。
きっとスキじゃない人からしたら「なぜ好き好んでそんなことを!」と思われるようなことかもしれませんが、
私はこういうのがスキみたいです。ちょーたのしかった!!
ネタバレになりますが、『アルケミスト』のなかから、
心に残った3箇所を引用します。
※画像は英語で引用してます。
しかし、羊はもっと重要なことを彼に教えてくれた。それはこの世には誰もが理解する一つの言葉があるということだった。少年が店でものごとをもっとよくしようと思った時、ずっと使っていた言葉だった。それは熱中するという言葉であり、愛と目的を持って物事を達成するという言葉であり、信じていることや、望んでいることを追求するという言葉でもあった。
(『アルケミスト』p.74)
物語のなかで主人公の少年(前職が羊飼い)はスペインからアフリカに渡り、
有り金を全部盗まれたことから、クリスタル商人に雇ってもらって、
少しずつ貯金を貯めていきます。
彼はなかなか商才があって、雇い主がちょっとびっくりするほどのアイディアを持ち込み、クリスタル商人の店は繁盛します。
砂漠を渡るという夢を追求しなくても、タンジェの町で商人として普通に成功しそうだった少年。
あくどいことを考えて商売を大きくしてやろう!と意気込んだのではなくて、
どうしたらもっとお客さんに喜んでもらえるかを追求した結果のことなので、
「何かに向いてるってこういうことなんだろうな」と、読者としてもすんなり思えたところ。
向いていることには自然に熱中できるし、自然に愛と目的を持って生きていけるし
無理がなくて周りも幸せにできる生き方っていいなあ、と思ったのでした。
結局、少年はクリスタル商人のもとを去るのですが、ここで開花した才能は、
この物語が終わったあとも続く彼の人生を照らしてくれそう。
少年はクリスタル商人のこと思った。彼は、「おまえにとってクリスタルをみがくことは、否定的な考えから自分を自由にすることなのだよ」と言った。少年はますます、錬金術は日常の生活の中で学ぶことができると確信した。
(『アルケミスト』p.96)
クリスタル商人としての仕事のなかの、最も基本的でシンプルに繰り返される動作が、”否定的な考えから自分を自由にすること”になるなんて素敵。
と同時に、どんな仕事に携わることになっても、そういうことはあるだろうな、と。
どんなに複雑な仕事にも要求されるもっともシンプルなことを繰り返すことで、
きっと人格は磨かれていくのだろうと思う。
彼の心は、何が彼の一番強力な資質であるか少年に話してくれた。それは、羊をあきらめて自分の運命を生きようとした勇気と、クリスタルの店で働いていた時の彼の熱心さだった。
(『アルケミスト』p.159)
物語の終盤で、彼は、彼の心ととても親密になり、心が彼に話しかけてくるようになります。
心が資質を教えてくれるなんてイイナ!と思ったのですが、
もし心が教えてくれるんじゃなかったら、何が教えてくれるというのだろう。
心しかないよね。
かくして勇気と熱心さこそが自分の資質であると理解した少年。
この旅は、彼のストレンクスファインダーだったのね。
いち読者である私も、自分の強みは何なのかを心に問いながら、
あるいは心が語りかけてくれるように生きていけたらいいなあ。
というわけで、私が心に残った3箇所は、
いずれも、クリスタル商人のもとで働いていたときの少年の姿がわかる部分でした。
羊飼い、旅人、錬金術師見習い(?)としての彼の姿より、クリスタル商人のもとで働いていた少年に、すごく惹かれたのです。
読んでいてわくわくしました。
実はこの本は一度、挫折していて、この挫折したときは、物語の4分の1くらい、
アフリカに渡る前くらいの段階で、
「この本なんか読みにくいわ、物語がどう進むのかあいまいで私には読めない。何でこんなに評価高いの?」
と思ったんですよね(失礼)。
でも通読して、かつ英語でも読んだら、もっと勢いを感じて、面白かった。
最初は、スピリチュアルな色合いが強すぎると思っていて。
実際通読したあとでも、その印象はそのとおりなのですが、
その奥にあるメッセージにインスパイアされることが多いです。
これは何かに似てると思ったら、これだ!
私が以前アマゾンで買ったカード!
ぱっとランダムに引いたカードにその日一日の気分を後押ししてもらうみたいに、
『アルケミスト』も、ぱっと開いたいページの一説を音読してみる…、
というのが楽しそうです。
読み終わったけど、ずっとこの世界を心に持っていたいです
今日もいい一日になりますように!