明日も暮らす。

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シンプルで暮らしやすい生活を目指しています。オンライン英会話(英検1級)と空手(黒帯)が趣味。大学院博士課程修了(人文科学)。2児の母。

【ワーママの働き方】育休から復帰したら、仕事が「RPG」から「テトリス」に変わってた話。

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おはようございます。

梅つま子です。

 

先日、学校教員をしている友人に会いました。

彼女は現在、第2子の出産に伴う育休中です。

 

友人と会って、「子どもを持つ母親が仕事をするのって、大変だなあ」…と超絶今更ながらに思い、2年半前に辞めた仕事について、またつらつら思い返すことがあったので、メモ的に書き記しておこうと思います。

 

彼女と私のこと

彼女は、私の学生時代の同級生です。

大卒で教員になり、2013年に第1子、そして今年、第2子を出産しています。

期せずして同じ年に母親になり、現在2児の母というところも共通点。

私も退職するまでは、教育畑で働いていたので、彼女の職務内容とは、同じじゃないけど、遠からず…っていうところです。

 

彼女に最後に会ったのは、2014年の夏。

お互い第1子を出産し、約1年が経ったときでした。

そして彼女は、翌年の2015年に復職。

同じ年の冬に、私は退職を決めました。

2回目の産休、育休は私にとっては未知の領域なので、働きながら第2子を出産した友人には激励のエールを送りたい気分です。

 

時間に追われる働き方

多忙すぎて会えなかった、この4年間。

お互いの状況を話しました。

私の、退職に至るまでの出来事や心の揺れ、そして、今の、専業主婦としての毎日のことも聞いてもらいました。

そして、子持ちで学校教員の激務をこなす、産休前の彼女の生活のこともじっくり聞きました。

彼女が産休に入ろうとするも、代理教員がなかなか見つからなかった話など…想像はしていたけど、現場はとても大変そうでした。

 

なんと言っても、時間が足りない。

私のワーママ時代もそうでしたが、彼女の悩みも同じでした。

 

産休前の彼女は、毎朝、その日にすることを、時系列で頭の中で組み立て、1分1秒も無駄にしたくなかったそうです。

同僚のおしゃべりも「今は話しかけないでくれ~」オーラで跳ね除け(笑)、

彼女が決めた、「6:30」というタイムリミット、何とかこの時間までには間に合わせる、その一心で仕事をこなして、保育園へ。

 

ちなみに夕飯は、ヨシケイを利用して、調理するだけにしているのだそうです。

ヨシケイ、私も職場の先輩から、「結婚したてのときに使ってて、よかったよ~」と聞いて以来、気になってました。

買い物行くの大変な夏休みにちょっと考えてみようかな…。

 

強みは、どこにあるのか

目の前の仕事だけで、手一杯だという彼女。

「この年になる教員は、ベテランと呼ばれる。

同じくらいのキャリアの他の先生は、同僚と勉強会をしたりして、教材研究を一生懸命してる先生もいる。

”この教科だったら、いつどの単元を任されても、それなりに良い授業ができる自信がある”、”いつ後輩の教員に見られても大丈夫”と言っている先生もいる。

それに引き換え、私は…と思う」

 

というようなことを言っていました。

 

その先生は、あなたとは、強みが違うのでは?

どんな単元でも教えられる先生もすごいけど、あなたの強みはそこじゃないんよね、きっと。

 

彼女は、

「…学級経営かなあ」

と言っていました。

 

これまでの教員生活で、担任を受け持ったクラスを、思いやりの持てる子達のクラスにしてきた自信が、彼女にそう言わせたかなと思いました。

 

それにしても、学級経営が彼女の強みとなるまでに、どれだけの時間が費やされてきたことでしょう。

彼女が、生徒たちの話を聞き、保護者との連絡を密にし、周りの教員たちとの関係調整に心を砕いてきた時間が想像できました。

学生時代から知っている、丁寧で誠実で穏やかな彼女だから、きっと素敵なクラスをこれまで作ってきたことと思うんです。

 

彼女は、彼女の働き方で、教員としての彼女の強みを作ってきたんだと思います。

…で、それが、これからの2児育児を抱えたワーママ生活で、どれだけ実現できるだろう。

 

私の場合:「PRG」だったのに、いきなり「テトリス」に変わった

ひとごとながら心配になったのは、私の働き方も、ちょっと似たようなところがあったからかもしれません。

子どもが生まれる前の私は、自分の24時間を好きに使って、書類を作成したりプレゼンの準備をしたり、書き物をしたり…。

真面目な勤務態度だった(はずだ…!)けど、ある意味、自由奔放でした。

ある日はお昼ごはんを投げ出して、またある日はお風呂もそこそこに、仕事のことばかり。

思いついたときに、思いついたように仕事をしていました。

そして、一番大切にしたかったのが、後輩との時間。

なかなか生き延びられない、就職先が見つからない業界だからこそ、後輩の助けになるのなら…と思って、相談に乗ることを大事にしていました。

今思えば、プロボノを最優先にする人、みたいな感じだったかも。

それをしたいなら、まず本筋のことをやってからやれよ、と思って私の仕事を見ていた人もいるのかもしれません。

 

今思うと、子どもができるまで、仕事は、RPGみたいなものでした。

実力からいうとちょっと難易度高めのクエストがいつも来る。

必死にそれをこなすと、ちょっと自分の経験値が増えて、いつの間にか、レベルアップしている。

それを繰り返すことによって、ヘナチョコだった自分が、少しずつ自信がついている。

そのゲームがすっかり楽しくなっていました。

ところが、子どもが生まれて、復職してみると、PRGだったはずの仕事の様子がおかしい。

前まではなかった「タイムリミット」と、「予測不能性」が加わってしまった。

RPGやるつもりで画面の前に座ったら、いきなりテトリスが始まってた!みたいなショック。

しかもなんだか速度が異常に速い。

かつ、置き場に困るようなブロックばかり落ちてくる。

次に落ちてくるブロックが読めない。

がんがん降ってくるブロックを、ただ何も考えずに消すだけで精一杯。

後輩のためになることを…なんて、「こだわりのある消し方」をしている場合じゃなくなっていました。

 

結局、私はワーママとしては2年続かなかったので、私のやり方は間違っていたのかもしれません。

以前の職場で、ワーママであり続けたかったのなら、私がすべきだったことは、「時間がたんまりあるうちに、時間がなくてもできるような働き方を構築すること」

時間の融通が利かない状態での働き方を、私はもう少し研究するべきだったように思います。

でも、子どもがまだいなかった頃、何とか目の前のゲームのレベルに合うように強くなろうとしていた私は、必死でした。

もうすぐこのゲームがテトリスになるなんて、思いもしなかったんです。

 

話は戻って、彼女のこと。

彼女みたいな優秀な教員が、教壇を去るのはどうしても惜しいです。

なんとしても踏みとどまってほしい。

 

私は母親として、どんな先生に担任になってほしいかって言ったら、どんな単元でも教えられる先生じゃない。

学級経営ができる先生です。

もちろん、どんな単元でも教えられる先生もすばらしいし、そういう先生が巧みな学級経営をすることも多々あるでしょう。

 

何が彼女を楽にするんだろう。

担任を2人にすることなのか。

クラスの定員を減らすことなのか。

特定の教科だけでも教科担任制にすることなのか。

そうした、すぐにはありそうもない大々的な制度改革を祈ることくらいしかできないのかなあ。

 

裏腹に、現場の教員の負担が重くなっていくのを見るのは、

彼女の友人としても、教育畑にいた人間としても、これから子どもを小学校に通わせる母親の立場としても、つらいです。

 

2人の子どもの母親となった今、彼女は、彼女の教員としての強みを出しつつ、家族の時間も大事にしつつ、どう働けるだろう。

 

それを「両立、がんばって」と言うようなことばで片付けるのは、あまりにも簡単だよなあ、と思うのでした。

 

今日もいい一日になりますように!

 

 

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