おはようございます。
梅つま子です。
友人と、東京の蔵前をお散歩してきました。
雪の日に。
寒いわ!
開店と同時に入ったのは、ペリカンカフェ。
厚切りのトーストは炭焼き。
どーんと乗っかった四角いツヤツヤのチーズ、
アプリコットジャムを添えていただきます。
「トーストにバター、ジャム、コーヒー」というシンプルな組み合わせの威力を感じる。
トーストは網皿が使われていて、
湿気が下にこもらないようになっていました。
こういう道具にもグッとくる。
家でも使いたいけども。いろんなものが試されるな。
友人はパンを焼く人なので、焼く人として、
パンを焼くことの豊かさを語っておりました。
「小麦粉とイーストと水と塩とちょっとのバターで…!」
いつもつい8枚切りを買ってしまうのだけど、
たまには4枚切りを買ってみようかなと思った。
パン屋で働いていた私は、スライサーを使って、
4枚切りのパンを8枚切りのパンにすることができる。
5枚切りのパンを10枚切りにするのはちょっと難しくて、パンに穴があきがち。
ペリカンカフェは、雪の平日の朝とはいえ、
外に行列ができるほどの混雑だったので、
寒い中待っている人たちがかわいそう。
あっという間にパンとコーヒーを平らげた私たちは早々に出て、
近所の蔵前神社で初詣。
(初詣が2月詣になる民…)
次なるカフェで、マキアートをいただく。
トーストを食べたばかりだったので、甘いものも食べなかったし、
ランチにはまだ早かったのでランチもせず。
移民について、彼女の立場(医療従事者)からの意見を聞く。
考えたこととない視点だったので新鮮に思う。
ああ!でも、1時間くらいしゃべったあとは、ランチ時間になり、
席の近いお姉さんが、
たっぷりしたワッフルが2つもあるプレートを目の前にしているのを見たら、
こらえきれないものがあった!
友人が「私たちはちゃんとしたご飯を食べたほうがいい」と全うなことを言うので、
ご飯にする。
「さっき通りかかったcameraというあそこのお店は、カフェみたいだよ」
という、手の中のスマホ情報をもとに、
道を戻ってたどり着く。
美味しいカレーに。
カレー皿の中に鮮やかなオレンジと緑。
”カレーの中の野菜と別に茹で野菜を用意して彩りにする”という知恵よ。
とても美しい。お皿の控えめなからし色もいい。
このカフェは雑貨屋さんでもあって、
小さいジョッキのようなガラスのコップが置いてあって、私はそれに惹かれたのだが、
彼女に「こういうのは、買うときがピーク」と水をかけられて、
”巡り会ったコップを連れて帰る”という憧れのシチュエーションにはなりえなかった。
コップは2,600円で、どうしても手が出ないお値段でもなかったのだけど、
でも落として割ったらしばらく傷つく値段だし、
そのときは「手が出ないわけでもない」と思ったけど、
今考えるとやっぱり私。2,600円のコップ。うーん。
買ったら大事にしたと思う。
でも、あのコップはあのカフェで輝いていたので、
連れて帰らなくてよかったのかもしれない。
そして私はお手ごろな値段のジョッキを買うのがいいのかもしれない。
たとえばこんな。
カフェで見たコップのような手作りの良さ!という感じじゃないけど、
これだって美しい。よさそう。食洗機使えるのもいい。買いそう。
カフェで、彼女の高校のときの部活の話を改めて聞く。
女子のいない運動部に、
勧誘もされずに自ら入っていった彼女は、高校時代からかっこよかったのだが、
そのいきさつやそのときの気持ちをちゃんと聞いたりしないまま、
25年のときが経っていた。
試合はどうだったかとか、顧問の指導方針などを今更聞く。
なんでこういうことに、興味を持たないで、
彼女の友達でずっといられたのだろうと思うんだけど、
今更知る、いろいろなことは、そのとき知るより面白いものなのかもしれない。
きっと当時聞いても、私の経験が足らなくてぴんと来なかったのかも。
そういえば蔵前というのは東京のブルックリンと言われているのだとか。
本家のブルックリンも知らないが、
ブルックリンを歩いて少し腹ごなししたい時間帯でありおなか具合なのだが、
あいにくの雪であった。
あいにくの雪はあいにくすぎる雨へと変わっていた。
職場が変わることをきっかけに、
引っ越しをしようかどうしようか考えている彼女と、
カフェの隣の家具屋さんに入る。
ソファがほしいのだとか。
ソファがほしいとまともに思ったことがない。
何でだろうと思ってみると、
実家にソファがなくてその快適さをよく知らないし、
ダイニングに座って何とかなってたり、
ソファに座りたい時間は、私はあえて外出したりしているような気がする。
あと我が家にはこたつがある。
ソファを置く場所もない。
ソファを一緒に選ぶ人間としてはきわめて適性のない私は、
「今どういう時間を過ごしているかと、ソファが手に入ったらどういう生活になるかを考えてみたらいいんじゃない?」
という、今思いついたわりにはちゃんと聞こえそうな質問をしてみた。
友人はすごくきちんと答えてくれて、「あ、そしたらソファがあったほうがいいね」という、彼女にとってのスタート時点以前の答えに導いたが、
友人は「ここで一つ買って帰るならどれ?と自問してみたけど、今回はあんまり惹かれるのはなかった」と言った。
この建物はタイガービルという名前がついているようなのだが、国の有形文化財なんだって。大学っぽいね。大学にこういう建物あったね。
物語が始まりそうな建物だね。こういうところで事務員をしてみたい。たぶん隙間風でとても寒いんだと思うよ。
そんなことを言いながらタイガービルを出て、
雨のなかを歩く。
瀟洒な建物が現れたので、
カフェなのかホテルなのかなんなのかと真ん前まで来てみたら小学校だとわかった。
蔵前小学校。
かわいい傘がいっぱい建物の傘立てにさしてあって、小学校であることをアピールしていた。
こういう小学校に通っていたらという想像とともに、
こういう小学校に子どもを通わせるという想像をするようになった、
43歳という年齢である。
次はカフェじゃなくて、「カキモリ」に行った。
インクとかペンとか、書くことにまつわるグッズが売ってる店である。
お店の名前のとおり、書くことが好きそうな店員さんに、
書くことが好きそうなお客さんがたくさんいる。
雪が雨に変わった平日の午後に。こんなにたくさん。
インクが売っている店であるというよりは、
「書くことが好きな人がこんなにたくさんいることを確認することができる店」
という感じ。
私の愛用するペン(無印)もノート(ツバメノート)もここには売ってないんだけど、
「書くことを愛するのっていいよね!書く文化いいよね…!」
とお店全体が言ってるような空間に身を置くことがもう清めなのである。
今月末使う予定のカードを一枚買った。
ここまででまだ2時くらい。
まだ食べるのかと思われそうだが、まだ食べるし飲むのである。
なぜなら私たちはこの日、日帰りで箱根に行く予定でいたのだが、
雪だから諦めたのである。
「行きたかったねえ、箱根」と思うと、いくらでも食べられる気がする。
この日の最後に、
箱根に行きたかった思いをなぐさめてくれるのは、
表面がこんがり焼かれたマシュマロの上にチョコが垂らされ、
下はちょっぴりしょっぱいグラハムビスケットに守られた甘い食べ物でした。
コーヒーとともに。
スモアである!美味しい!
この甘さに、形状の幸せさにとろける。
箱根に行くつもりだった日ではあったが、
正直この時点でもうかなり箱根のことは忘れていた。
あと1階のイートインスペースで食べたら、
目の前にチョコレート工房で働いている人たちの楽しげな様子が見えるのもよかった。
ファクトリー&カフェ蔵前|Dandelion Chocolate 公式サイト
引っ越しを考えている友人は蔵前も候補なんだと言っていたけど、
彼女は蔵前に引っ越すだろうか。
根拠はないけど引っ越さない気がする。
次回もまた二人で、どちらの街でもない蔵前に来て、
今回食べ損ねたワッフルを食べてるような気がする。
この日はとてもいい一日でした。
今日もいい一日になりますように!