明日も暮らす。

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シンプルで暮らしやすい生活を目指しています。オンライン英会話(英検1級)と空手(黒帯)が趣味。大学院博士課程修了(人文科学)。2児の母。

『Let's太って痩せるダイエット』というドキュメンタリーで学んだこと。

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おはようございます。

梅つま子です。

 

アマゾンプライムで、

Let's 太って痩せるダイエットというドキュメンタリーを見ました。

あまりにも軽いそのタイトルですが、どんな内容なのでしょうか。

こうです!

 

肥満体国アメリカで活躍するフィットネストレーナーたちは「痩せること」の辛さを理解しているのか?トレーナーのドリュー・マニングが、若きトレーナーたちを一度太らせてから再び元の体型に戻すという前代未聞のプログラムを始動。肥満に悩む人々の思いを体感し、真の指導者を目指す!

Let's 太って痩せるダイエット 紹介文より)

 

アメリカで撮影されたドキュメンタリーというか実験なんですが、

英語の原題は「Fit to fat to fit」。

 

フィットネストレーナーが、

肥満のクライアントと向き合うために、

いったん極限まで太り、

そしてクライアントと一緒に痩せる

というコンセプトです。

 

私、最初は「は?」と思いました。

 

この人たち、フィットネストレーナーなので、

めちゃくちゃ鍛えあがった体をしているんですよ。

腹筋とか割れてるし、盛り上がった筋肉に血管が浮き出てるような体なんです。

その人たちが、

甘いものや脂っぽいものを摂りまくり、

運動は禁止の4ヶ月を送ることで、

20キロとか30キロとか増やすわけです。

ちょっと何をやってるんだー!と画面越しに突っ込みたくなります。

一体いくらもらっているんだろう!!!

 

でも待てよ、

もしかしてフィットネストレーナーは、

やろうと思えばクライアントと同じ立場に立てる、

唯一のプロフェッショナルなのではないだろうか。

 

たとえば医者が患者と同じ病気になることはできないし、

フィナンシャルプランナーが顧客と同じ経済状況になることもできません。

いくら相手をわかりたいと言っても。

 

フィットネストレーナーはやせてて引き締まった体をしてるけど、

食べれば、そして運動をやめれば太るわけで…。

かくして、

太っているクライアントのために、自らも太るという自己犠牲が展開されます。

11人のトレーナーがー、11人のクライアントともに、

いったん太り、そしてやせる旅へと旅立つのです…!

 

セス/デイヴ

 

↑この方はクライアントの一人、元軍人のデイヴ。

肥満のために名誉除隊になってしまったんだとか。

太りすぎて体を動かすのもしんどく、子どもと遊ぶこともできません。。。

 

フィットネストレーナーが太るということ

このプロジェクトでは、

まずはフィットネストレーナーが4ヶ月の期間をかけて、太ります。

 

野菜や鶏肉、プロテインなどで食事を管理してきたトレーナーが、

放蕩の限りを尽くすのです。

ピザ、パスタ、脂身たっぷりの肉、チーズ、

ドーナツ、チップス系のスナック、

そこはなんといってもカロリー大国アメリカですから、

ハイカロリーなものは、頑張らなくてもそこかしこで普通に手に入る!

あらゆるものがラージサイズでカロリー過多に見えます。

 

↓こんなハンバーガー、どういうこと?!

 

ヒーローが産んだヒーロー

 

今までは遠ざけてきたはずの。

油こってり&甘みたっぷりの食事。

トレーナーたちの反応は、多少個人差はあれど、

 

・一口目は「うまい!」

・しかし、体が受け付けない、すぐにストップ

・思ったほど食べられない、あるいは戻してしまう

 

こんな感じ。

「食」って「習慣」なんだなとわかります。

不健康でジャンクなものを食べ慣れていないと、体が違和感を起こすようです。

あるいは脳なのかも。

彼らは「自分がこんなものを食べているなんて」と、

その姿を受け入れられない模様。

驚いて嫌悪感を覚えているようにも見えました。

 

↓ストイックなトレーナーのジェシー。

彼女も食事に苦しんだ一人です。

 

ジャンクフード

 

それにしてもアメリカのドキュメンタリー、Fワードはピーするのに、

ウォエエエエエと吐き戻すサウンドも映像も容赦なく映すので、

注意が必要です。。。

 

そして面白いことに、彼らを取り巻く人間関係も変化していきます。

ストイックな食生活を手放したトレーナーたちは、

一時的には、人付き合いがよくなって、

パリピっぽくなってた人もいました。

 

トレーナーにとってのエクササイズの意味

食生活の手綱を一気に緩めたトレーナーたちは、

一見、陽気に朗らかになったように見えるのですが、

すぐに以下のような変化が現れていました。

 

・神経質になる

・うつっぽくなる

・疲れやすく、倦怠感を覚えるようになる

・自分の見た目が嫌いになり、自己肯定感が低くなる

 

無常なもので、2、3週間も経つと、

あんなにキレイに刻まれていた筋肉が、シックスパックが無残に失われていました。

ものの数週間で失われていくなんて。

悲しみと同時に、親近感がわく瞬間です。

ようこそこちらへ!ウェルカムトゥーおなかの肉がつまめる世界へ!!

 

ここで視聴者の私は自分のおなかに目を落とすと、

「…てことはこのおなかも、鍛えればシックスパックになりうるのか」

と思わざるを得ない。

シックスパックは、脂肪のついた腹と地続きなんだ!

これは発見でした。

何もせずシックスパックが維持されているわけではない!

カロリー過多の食生活とノーエクササイズですぐに失われるものなんだ!

 

話をトレーナーに戻すと、

食生活も合わない、エクササイズもできないトレーナーたちは、

アイデンティティが明らかに混乱していました。

 

運動できない自分、

こんなものを食べている自分。

 

見ていて気づいたのですが、

トレーナーたちはどうやらもともと、暇さえあれば筋トレしていたような人たちです。

筋トレが気晴らしでもあり、暇つぶしでもあり、仕事でもあり、

好きだからやっている。

時間があればあるだけやってる。

で、やっているうちに自分の体がもっと好きになり、

自信がついていく。

そういう好循環の中に、彼らはもともといたようです。

 

↓見てください、トレーナーのひとり、エリックのこの立派な筋肉。

 

過酷な4ヶ月の始まり

 

だからジャンクな食事はおろか、運動ができない状況におかれたとき、

「運動しなくてよくなってラッキー」なんて誰も思っていないんですね。

 

あるトレーナーは、

Fitness saved my life.(フィットネスが自分の人生を救ってくれた)

Fitness allowed me to love myself.(フィットネスがあったから自分のことを好きになれた)

と言ってました。

 

肥満の人にとってのエクササイズ

逆に肥満のクライアントにとっては、

エクササイズは心躍ることではありません。

 

あるクライアントは、運動することで心が傷ついていました。

できない自分、太っている自分を突きつけられるから。

 

彼らにとって、エクササイズは自分の行動リストにはなかったし、

(そもそも、肥満で体が十分に動かせない人もいた)

食べるということが、

手軽に自分を癒す方法になっているように見えました。

 

トレーナーが「健康なものを食べる×エクササイズする」という、

食べ物とエクササイズのダブルで守られた好循環にあるとするなら、

クライアントたちは「不健康なものを食べる×エクササイズしない」という、

これまたジャンクな食べ物とNoエクササイズでダブルパンチ、

言っちゃ悪いけど何も褒めるところがない、

強固に形成された生活習慣が形成されていました。

 

トレーナーはどんどん鍛えられていくし、

クライアントがどんどん太ってくのは当然のことでした。

 

過酷なトレーニング

 

↑クライアントの一人、主婦のターシャ。

彼女は家族を優先にするあまり、自分の食べるものに気を使わない生活を続けていました。

 

このドキュメンタリーを見て学んだこと

最初は「なんて破天荒な趣向のドキュメンタリーなんだ…」と絶句していたのですが、

 

・自分とエクササイズの関係

・自分と食べ物の関係

・自分が自分をどのような存在として見るか

 

などなどの点で考えさせられることが多かった。

 

ただトレーナーにとって、

数ヶ月であれ無茶なライフスタイルに切り替えることは、

心身ともにとても健康に悪いと思う。

高血圧になってしまったトレーナーもいました。

医師による監修はあったようですが、

この手法もドキュメンタリーも、こういうものがあるのはどうなのか、

大いに疑問ではあります。

誰かの健康を大きく損ないかねなかったものを、

エンターテインメントとして消費してよいのかどうか。

 

ネタバレしてしまうと、

トレーナーはみんなもとの体重に戻ったし(最初よりもしぼった人もいた!)、

参加したクライアントはみんな(目標体重に達しなかった人もいたけど)結果を出していた。

 

まだ消化しきれない疑問は差し置いて、

自分にどんなインパクトを与えたかという点だけで考えると、

このドキュメンタリーはとても成人学習的だと思いました。

トレーナーとクライアントが、

自分の心について、体について、過去について、他者について、

自分を起点にして自分なりの解を導いていく様子は見事でした。

 

あるクライアントの女性は夫を亡くして、

その悲しみの中で「食べる」ということをやめられずにいたけど、

健康に暮らしてほしいという亡き夫のメッセージを守って、

新しい人生に踏み出そうという姿がありました。

 

あるトレーナーの女性は、ひどい食生活を改めようとしない夫に嫌気がさしていたけど、

自分が太り、彼が痩せていく過程で、

夫の人となりを再確認していきました。

 

相手が自分と同じレベルにまで下りてきてくれて、

そこから一緒に這い上がろうとしてくれる姿は感激する。

これはちょっとだけ育児に似てるかも。

 

自分の感じるところが何であるかを、

同じように感じようとする誰かの存在があるときに、

人はとても勇気付けられると思うし、

相手が自分の試みに十分に応えてくれたとき、

深い感動とつながりを覚えると思う。

 

そして私は、

「一人でやるべきと思われているものほど、パートナーがいたほうがいいんだよな」

と思うわけです。

 

これは英語の勉強とか読書とか、私が日ごろしていることでも感じていることでもありました。

ダイエットみたいな、個人の行いの境地みたいなことについて、

伴走してくれるパートナーがいるって素晴らしい。

くじけそうになったときに応援してくれたり、

助言をくれたり。

 

あるクライアントは、

ダイエットをがんばってるのに、

見た目に大きな変化が現れないことにふてくされてたけど、

トレーナーは血液検査の結果を見せて、

重要なのは外見じゃなくて健康であると気づかせていました。

 

私自身のエクササイズ観と食事観を更新する

まさかLet's 太って痩せるダイエットというタイトルのドキュメンタリーで、

ここまで考えたり学んだりすることができるとは予想してなかった。

2シーズンあるものを2、3日で全部見ました。

 

私は基本的には食べることが大好きで、

エクササイズはできればやりたくない人間です。

 

私は肥満でもないがトレーナーでもなく、

肥満とトレーナーの間なら、心は肥満のメンタリティに近いと思います。

 

だから今回学んだことをこうやって手帳に書いておきました。

 

エクササイズは敵ではなくて、頼りにできるもの。

ジャンクな食べ物は癒しではなくて、後悔になるもの。

 

ジャンクなものがホッとするのは一瞬だけ。

エクササイズがつらいのも一瞬だけ。

 

エクササイズに楽しみを見出すトレーナーみたいになれたらいいな。

 

最後、4ヶ月のダイエットのあとに家族や友人と再会して、

新しい自分の姿を見てもらうシーンは、どのペアも感動的です。

 

最終結果!?

 

つま子

賛否両論ありそうだけど、予想外の感動と学びが多いドキュメンタリーでした

 

今日もいい一日になりますように!

 

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