明日も暮らす。

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シンプルで暮らしやすい生活を目指しています。オンライン英会話(英検1級)と空手(黒帯)が趣味。大学院博士課程修了(人文科学)。2児の母。

英検1級持ってますが、家庭で英語教育をしていない理由。

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おはようございます。

梅つま子です。

 

先日、読者の方から子どもの英語教育に関するご質問をいただきました。

 

かぼす

こんにちは。はじめまして。
5年ほど前からブログ拝見してます。
梅つま子さんの読みやすい文章が好きです。

英語が得意な梅つま子さんに質問です。
私には小学生の娘がいます。
将来を考えると英語教室に通わせたほうがいいのか、もしくはオンラインレッスンの方がいいのか、家庭学習でもなんとかなるのか等々色々悩みます。
私は学校教育のみで、英検2級合格レベル。
卒業後英語に触れることはなく、すでに忘れていて何も話せない状況です。
梅つま子さんが、お子さんへの英語教育で何か実践されていることがあれば教えて下さい。
また子供が英語を得意になるうえで大切なことはなんだとお考えですか?
お時間あるときに記事にしていただけると幸いです。
寒暖差のある春先ですが、ご自愛下さい。

 

かぼすさん、ありがとうございます!

この記事では、かぼすさんへのご返信を記事にしてお答えしたいと思います。

 

(いち個人の見解としてお読みください。)

 

 

「お子さんへの英語教育で何か実践されていることがあれば教えて下さい。」

私自身は英検1級を持っていて、

オンライン英会話講師の仕事を始めて3年が経ちましたが、

子どもへの英語教育は行っていません。

習い事としての英語教室やオンライン英会話も現在のところ行っていません。

 

なので、

家庭における子どもの英語教育に役に立つ情報を提供できず、申し訳ないです。

 

ですが、英語教育をしていない理由はありますので、

それを書かせていただこうと思います。

その理由はいくつかあります。

 

1.子どもが英語に興味を示していない

ここに尽きるのですが、

積極的に英語が好きであるとか、異文化に関心が高いわけではなさそうです。

 

正直なところ、

出産前そして産後、子どもが自我を見せるようになるまでは、

「自分の子なので、ある程度興味関心は私と似通っているのではないだろうか(そうであるはずだ。そうであれ)。」

という希望的観測を持っていたのですが、

いやあ、ぜんぜん!

暇があれば本を読む本好きに育つかなと思ってた。

私が母としたように、図書館にたびたび出かけていって、

午後いっぱいを過ごすような母子に私たちはなるかと思ってた。

そしたら、

いやあ、ぜんぜん!

 

英語学習に対する興味関心も、子どもにはなかったのです。

これは若干以上の寂しさを持って私は受け止めましたが、

子どもが大きくなると、自分たちの興味関心を伸ばすようになり、

私が「そんなこと覚えたの?知ってるの?」と思うようなことを、

子ども自ら調べたり、できるようになり、

そのことが素晴らしいことだと感じるようになったので、

吹っ切れてきました。

子どもは、私に出来ないこと、自分ならやろうとすら思わないことが出来るんだもの…!

「これが別人格ってことなんだな」と理解したのです。

 

でも、子どもが英語が好きであれば、

家庭での英語教育も悪いものとは思いません。

絶対やらないぞと決心しているわけではないのです。

 

今現在は英語教育をしていなけれど、

子どもが興味を示したらサポートしたいと思っていますし、

教えてほしいと言い出せば教えるつもりはあります。

 

2.私は子どもに教えるのが下手

教えてといわれたら教えるつもりはあるけど、

でも、子どもに教えるのは下手です。

 

我が子だから、情がこもりすぎちゃって、

ともすればケンカになっちゃうので難しいというのもありますが、

子どもへの教育と大人への教育は違うものと理解しています。

英語ではペタゴジーとアンドラゴジーという別の名前がついているくらいです。

私は大人への教育のほうが関心があります。

教えるなら大人に教えたい。

社会教育とか成人学習論をもっと深く勉強したいと思ってすらいます。

 

自分の子どもに限らず、子どもを教えるためには、

うまく褒めたり盛り上げたり、

何がわからないのかを汲み取る能力が必要だと思いますが、

それが私には足りていないと思っています。

 

なので子どもにうまく興味を持たせたり、技能を伸ばしたりできる先生は本当にすごいと思います。

 

3.語学は初学者には我慢が多い

私もそうでしたが、語学の初歩は簡単なフレーズを言うくらいしかできないので、

やってて楽しさが少ないのではと思います。

私が中学校で英語の勉強を始めたときも「I’m fine.」とか「He is happy.」とかからでしたが、

それ言わされて面白いか?と思わざるを得ない内容ばかりでした。

(当時は諾々と従っていたのですが。)

 

自分の今の心情にぴったりした言葉をあてるのは難しい作業です。

「ちょっと疲れてるけど頑張りたい」とか、

「頑張りたいけど元気が出ない」みたいなリアルな気分を言えずに、

「I’m fine.」を言わされるのはイヤだろうなと思います。

 

今、自分がどういう状況であるかを他者に伝えるのは、

認知的、情意的スキルが必要なことだと思いますが、

それを行うのは母語でも難しいですよね。

(うまく出来ない大人もいますし、私もうまくできないことがあります。)

 

へそ曲がりの屁理屈のようですが、私はこのあたりのことがすごく気になる人間です。

 

自分の頑固を物語るエピソードがあります。

大学生のとき、約1ヶ月韓国に短期留学して、

韓国語を学習していたことがあります。

 

韓国語の先生はその日「배 고파 죽겠어」という表現を扱いました。

(ペゴッパチュッケッソ:おなかがすいて死にそう)

会話でとてもよく使われる表現なのですが、

当時の私は「生死」に敏感で、

「죽겠어(死にそう)」という言葉を、

たとえ語学上のことであっても口に出しくなかったのです。

先生に順番に指されて、

ひとりひとり「~で死にそう」(勉強が難しくて死にそうとか、暑くて死にそうとか)を述べている受講生のなか、

自分の番が来たときに、

「私は、何も死にたいと思うことはありません」と述べました。

面倒くさい学生だと思われたことでしょう!

 

でも、イヤなものはイヤなのです。

 

英語学習は中上級に至ってからのほうが断然楽しいと感じています。

「これなら口に出してもいい」と思えるテキストに出会ってから、

語学は面白くなるように思うんですが、どうでしょう。

 

しかしこれは、

「学習者はある程度レベルが上がるまで口をつぐんでいなければならないのか?」

という問いに結びついて、

難しいことだと思います。

 

私が今のところ、英語以外に新しい言語を勉強する気にならないのは、

初級者が直面する心理的な壁が厚すぎるからです。

覚える規則は多いし、言いたいことは言えないし。

フラストレーションが溜まります。

とはいえ初級を通らないと、

中上級にたどり着けません、当然のことですが。

 

I'm fineの先へと進むために、

まずはとりあえずI'm fineを理解し言えるようになることが必要で、

それは語学のステップとして大事なんだろうとはわかりますし、

私がかつてそうだったように、子どももそこを通るんだと思う。

 

ともあれ、私のは極端な例だと思っています。

そこまでこだわることなく、

「I'm fine=元気です、なのか、ふーん」で先に進めてもいいですよね。

子どもは私と違って、そんなに気にしないかもしれない。

 

私はどうしても意味に固執するのです。

意味には美しさがこもると思うからです。

何に美しさや面白さを見出すかは人それぞれで、

知り合いはタイ語の響きが好き、と言っていました。

音韻的な美に関心がある場合、初級でも語学を楽しめるような気がします。

 

4.どうしても子どものうちにやらせたいことでもない

英語を身につけると将来の仕事に有利かもしれませんが、

子どもたちの将来の仕事に、英語が必要になるかどうかはわかりません。

 

私や私の子どもの場合は、家系的に、海外にルーツがあるわけでもなく、

将来の希望を考えても、教育はこの先も日本で受ける可能性が高そうです。

 

子どものうちに英語に触れておくと、

特に発音は母語話者に近いものを習得できるかもしれませんが、

英語は、

「やったらいいかもしれないし、将来に役に立つけどやっていない習い事のひとつ」

に近いです。

そろばんとか、ピアノとか、バレエとか、類するものはたくさんありそうです。

 

子どものうちに勉強しなかったからといって、

どうしても取り戻せないものでもないと思います。

私自身英語に触れたのは中学からですが、

いま、ノンネイティブの英語話者として、相手に通じる英語を話せていると思います。

 

私は教える仕事もしているので、相手に聞き取りやすいように、

アメリカ英語の標準的な発音を心がけていますが、

母語が日本語であるがゆえの日本語なまりを完全には消せないと思う。

でも日本語が母語であることはアイデンティティのひとつだし、

英語ネイティブみたいな発音で話せなくてもいいと思っています。

 

www.tsumako.com

 

5.私が英語を勉強しているのは私が楽しいから

私が英語を勉強していることや、

英検1級を持っていることをお伝えすると、

「じゃあ、おうちでも英語を子どもに教えていますか?」と聞かれることは、

今回以外にもたまにあります。

でも私が英語を勉強しているのは私自身のためなんです。

 

私にとって、

自分が好きなことを自分でするのと、子どもにもそれを教えることは別のことなので、

子どもが自分の好きなことに興味を示してくれたら嬉しいけど、

そうじゃなくても別にいいのです。

 

それよりは、「母が楽しそうに英語を勉強していた」姿や事実が、

子どもたちの心に長く残ってくれたらいいなと思っています。

 

この先、子どもたちがどんな状況にあっても、

自分のやりたいことを楽しくやっていい。

それが仮に周囲の考え方や価値観と一致しなくても、

文化的な生活を楽しく堂々と送ってほしいです。

 

子どもに英語を教えようと思って、

親御さんも英語学習を始める例を聞いたことがありますが、

それは素晴らしいと思っています。

親が何かを学んでいる姿っていいなと思います。

 

6.英語は趣味というよりは薬

上記の「5.私が英語を勉強しているのは私が楽しいから」の補足です。

楽しいから、というと「趣味」って感じがしますが、

もっと切実な理由で勉強しています。

 

私には「ここではないどこかへ行きたい」という希望もあるし、

「どこにも行けない」という屈託もあるし、

「どこにも行きたくない」という拒絶もあるし、

「どこにも行かなくていいことにホッとしている」という怠惰もあります。

すべてが真実です。

生きていると、喜びも悲しみもあるけど、

どうしようもない悩みも不安も苦しみも悲しみもあるなかで、

自分を理解し、心を整理するために、

選び取っている健康法が英語学習なんです。

英語という、母語から遠く離れた言語を挟むことによって、

混乱している頭を客観的に眺めようとしている。

なにしろ英語学習は頭を使うし、時間も使うし、よく眠れるし、

それなのにコストは安い!

 

だから英語は好きでやっている趣味というよりは、

持病のために服用している薬なんです。

英語を話している間は忘れることが出来る現実とか、

英語学習によって脳が疲れるとよく眠れることとか、

そういう効能を得たいんです。

 

このニーズは切実なので、

ここに「子どもに英語を教える」を加えてくると、

面倒なことになるな…と思わないでもないです。

 

でも、子どもにもし英語を勉強したいという気持ちがあるなら、

自分に出来ることをするつもりです。

 

去年は韓国語を教えました。

センスを感じたので、やる気になったら英語もうまくなると思う。

 

 

「子供が英語を得意になるうえで大切なことはなんだとお考えですか?」

その子にとって適切なタイミングで、適切な何かと出会うことなのかなと思います。

先生が好きだから英語が好きになったとか、

洋楽を聴いて好きになったとか、

友達の影響で、とか。

 

ただ「得意」が最初に来るよりは、

「好き」が先に来て、その結果「苦にならない」、そして「得意」になるのかなと思います。

 

私に関して言えば、いまだに英語は「好きだし苦にならないけど、得意と言っていいのかわからない」と思いたい気持ちがあります。

なんででしょうね。

得意という言葉には、

「そういうからには、それなりの実力が伴うんだろうな?!」という外部からのプレッシャーを勝手に感じるのかもしれません。

 

でもたまたま今日、オンラインレッスンをしているときに気づいたんですけど、

こんなに英語は大変なのに、英語学習には癒される、と思ったんですね。

 

英語学習は私には、言ってしまえばみじめなものです。

こんなに頑張っているのにいつまでもわからない単語があるんです。

英語母語話者の小学生とでさえ、運用できる構文には雲泥の差があります。

 

そうであるのにこのプロセスに身を置きながら癒しを感じるのは、

ここにいれば私は成長できる、という保証なのかもしれないし、

学ぶ内容が尽きないという無限なのかもしれません。

 

同じ営みを繰り返すことが出来るのは、

その中で傷つきながらも癒されているからなんですね。

 

「得意」はその過程に、いつか見えるものなのかなと思います。

 

子どもが、

学校で学ぶ教科であれ部活であれなんであれ、

「何か私はこれをやっていると癒されるかも」というものに出会えるといいなと思います。

何かが好きだ、得意だ、というポジティブな思いは人生を豊かにしてくれると思います。

 

長くなりましたが、かぼすさんへのお返事を記事の形で書きました。

 

つま子

お読みいただきありがとうございました☆

 

今日もいい一日になりますように!

 

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